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みなさん、

新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、観光事業は大きな変化の真っただ中にあります。政府を中心に県でも営業自粛を要請する中、思うところを記します。世の中にはいろいろな意見や考え方があるなかで、私の考えをまとめるための記事です。

冗長ながら、心ある皆さまがどう思うかも知りたいと思っています。是非、皆さんのお考えも聞かせていただければと思っております。メール、メッセンジャーなどご意見いただければ幸いです。

新型コロナウィルス感染拡大が始まって私が危機感を持ち始めた2月下旬です。観光業にはとてつもない試練がやってくることは容易に想像できました。

しかし、感覚としては、少し我慢して、治療薬ができれば落ち着く、そして元のように観光地に人が戻ってくる。

と考え、まずはその少しの間、会社が延命するための方法をあれこれ調べ、銀行、政策金融公庫、雇用保険事務などに相談をしました。政府もその路線で様々な助成制度を矢継ぎ早に発表し、数カ月無収入でも延命できるかという状況になり、人心地着きました。

そして3月末、状況を見ると少し我慢するだけで本当に人は戻ってくるのだろうかという疑念がもたげ、観光業に従事する私たちは、観光地の在り方についてもう一度見直し、業態やサービスを変えて今のこの時代に必要なサービスに変わっていかなければならないと考え始めました。
そこで、4月1日にPicnicbase&Hostelのブログにて発表したのが、グループで、オードブルやお弁当のデリバリー、そして、買い物代行サービスの拡充案内です。

いずれのサービスも、1日ないし数日この地に訪れる所謂旅行で来られるお客様を対象としているのではなく、自分の土地と家を持ち、別荘として、永住地として頻繁にこの地に訪れる方へのサービスの拡充です。

なぜ、このサービスが今必要なのか?

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4月7日 政府が緊急事態宣言を発表。
4月16日 緊急事態宣言を全国に拡大

活動自粛することで感染拡大のスピードは抑えられる。しかし現実問題として、活動自粛だけでは新型コロナウイルスを撲滅することはできない。人類がこの新型コロナウイルスの抗体を持つまで根気よく感染拡大を抑制する行動をしなくてはならない。

人が抗体を得るためには一度罹患するか、ワクチンができて抗体を持つかのどちらか。

ワクチンの開発が進んでいるという話はまだない。

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つまり、2月末に思い描いていた、少し我慢すれば元通りという幻想はもう消えてしまったのです。

そうなると、ワクチンができるまで、感染が緩やかに拡大するように、長期で人の動きが制限されることになります。つまり、数日の旅行という楽しみが引き続き抑制される状況が続くと思ったわけです。

では、自分の土地と家を持ち、別荘として、永住地として頻繁にこの地に訪れる方はどうでしょうか?

都心よりも感染リスクが少ない、自分の家を持つのであれば、当然避難したいと思うでしょう。そしてその権利もあります。固定資産税をはじめとした町への納税もしているのですから。しかし、受け入れる地元住民はどう思うでしょう?医療機関が脆弱な地方という面を考えれば、素直に受け入れできない、そんな心情もわかります。

だから、今、お食事のデリバリーや、買い物代行サービスが必要なのだと思うのです。

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オードブルの配達は4月1周目からご注文が入り、お買い物代行もご注文いただいています。今別荘に滞在されている私のお客様は、一様に自分たちが感染源となってこのたてしなの住民に新型コロナウイルスをばらまいてはいけないという共通意識を持っています。

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現実問題として生きる為には食事をする必要があります。スーパーに行けば様々な人と接触する可能性があります。自分の別荘に移動してから感染拡大地域の人と接することなく、最長の潜伏期間14日間を自宅で過ごすためには、必要なものは買わなくてはならない。14日分の食料を別荘に持ってくることは実質不可能。しかし、デリバリーや買い物代行サービスがあれば、地元の人と接触する機会を極力減らし14日間を過ごせるのです。

もちろん、その14日間中に発症したらこの地域の医療機関に入り・・・といった心配もあるでしょう。

しかし、この方が一人にも感染を拡大していなければ、医療機関が言うクラスター感染を起こさなければ、医療崩壊を起こすような流行にならないのです。

そう、別荘地におけるデリバリー、買い物代行サービスの利用で移動してから14日間を別荘だけで快適に過ごすことができれば、地元への新型コロナウイルスの感染経路を断つ一つの予防策にもなるのです。

私は、立科町に移住して5年、この町が大好きです。

そして、この町を好きだという別荘地のお客様、そして旅行で毎年来られるお客様、地元の友人や住民に支えられてここに根をのばしています。

これから数カ月、数年と新型コロナウイルスにより、旅行が悪とされる時代が続くのであれば、リゾート地である立科町白樺高原が行うべきは、準住民である別荘を持つ方が、地元住民との間での感染を予防しながらも、充実した生活を送れるそんなサービスを提供できる事業者を増やし、別荘の価値を高め、我々の取り組みを理解してくれる方々にこの別荘地をより多く利用してもらう、そんな取り組みが必要なのではないでしょうか。

そして、少しずつ新型コロナウイルス感染の脅威が薄れて来たとき、この非常時でも別荘の住人を迎え入れる体制を持ち続けたリゾート地という、誇らしい気持ちで新たに事業を進めていけるのではないでしょうか。

その意図をもって地元観光協会とその協会員である友人皆様に、信州白樺高原の新しいリゾート地としての在り方を一緒に考えてほしいと思っています。

皆様のご意見をいただければ幸いです。